|
|
タンクに梅を仕込む社員 |
海南市藤白の酒造メーカー、 中野BC(株) (中野幸生社長) は8日、 ことし初めてとなる梅酒造り 「初仕込み」 を行い、 初日は約20トンを漬け込んだ。 ことしの梅は先日の台風で被害を受けたものの、 天候不順だった昨年と比べ、 春先の霜の被害が少なく実りが良好だった。 収穫量は例年比約20%増を見込む。 約1カ月半かけて例年並みの計約300トンを漬け込んでいく。
使用する梅はみなべ町などの契約農家で生産されるブランド 「南高梅」 のみを使用。 一般的には硬い青梅を使うが、 同社ではより香りを高めるため、 収穫時期を少し遅らせ、 熟した木なりの梅を使う。 香りや味わいが濃厚で、 飲み応えのある梅酒になるという。
この日は朝から農家で手摘みされた梅が運び込まれ、 工場内には梅の甘い香りがいっぱいに漂った。 梅は水洗いした後、 あく抜きし、 醸造酒が入ったタンクに漬け込んでいった。 6カ月以上漬け込み、 実を取り出してから、 9カ月以上タンクで熟成させる。 計約300トンで約160万本 (720ミリリットル換算) を生産する。 量は県内酒造会社の中でも最大規模を誇る。 秋ごろの出荷を予定し、 日本全国のほかオーストラリアや欧州など約7カ国へ出荷される。 杜氏(とうじ)の山本佳昭さん (41)は 「ことしはやや生育が遅れて心配したが、 ようやく初日の漬け込みを終わらせることができた。 今後もきっちりと漬け込み、 最高の梅酒に仕上げたい。 楽しみにしてもらえれば」と話している。
|
05.紀の川・岩出・海南・紀美野 - 同カテゴリの記事
|