2011年06月15日

02.政治・経済

廃墟のない街へ 県が強制撤去できる条例案

県は廃墟となって景観を著しく損ねている建物について、所有者が撤去の勧告・命令に従わなければ強制撤去できる「景観支障防止条例」を開会中の県議会6月定例会に提出している。行政が強制撤去できる景観条例は全国で初めて。また建物が廃墟とならないように、所有者の最低限の努力規制も設けた。可決されれば来年1月1日から施行される。

県内の総住宅数に占める空き家率(総務省調べ、分譲マンション・賃貸住宅など二次的住宅除く)は、平成10年度が全国4位、15年が2位。20年度は9・1%(住宅総数46万7900戸に対し空き家4万2500戸)で1位だった。

県都市政策課では空き家率の高さを、若者の県外流出や高齢化などによる人口の減少が原因の一つと考えている。各市町村でもここ数年、防犯や安全面から空き家に関する苦情が増えているといい、条例は空き家の廃墟化を食い止めようと考案した。

条例では、住民から景観を損ねていると対策要請があった建築物について、県が屋根や外壁の損壊具合などを判断し、修繕や撤去などを所有者に勧告する。勧告に従わなかった場合、命令を行い、それでも従わなかった場合は県が強制撤去し、費用は原則的に所有者などに請求する。





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