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真剣な表情で意見を出し合う参加者たち |
東日本大震災の教訓を生かし、 津波避難について検討するワークショップが、 海南市船尾の黒江防災コミュニティセンターで開かれた。 市職員、 消防署員、 自治会長、 学校関係者ら約40人が5班に分かれ、 新たな避難路の開拓などについて協議。 「道が狭いから子どもを連れて行くのは難しい」 「寒さなども考慮しないといけない」 などの意見が上がった。
各班には海抜などが記された市のハザードマップが配られ、 参加者は高低から各地区の危険度を決めて避難路を探した。 津波の到着までは30分。 参加者はとにかく高いところへ逃げることを基本に、 子どもを集める時間なども考慮しながら新しい避難路について話し合った。 この日に最終的な答えは出なかったが、 「連結する道があれば避難しやすい」 「狭い道で家屋が倒壊する可能性もある」 「冬場なら寒さを防ぐ建物も避難所選びに必要」 などさまざまな意見が出た。
3月11日の東日本大地震の発生時、 市はサイレンなどで市民に注意を呼び掛けたが、 避難した市民は少なく、 参加者からは 「逃げなあかん と思わせるようなはっきりとした指示が必要」 という声も上がった。
今回上がった意見や課題は、 参加者が各所属防災組織へ持ち帰って伝えていくほか、 各自治体ごとに個別の話し合いの場を持つという。
防災士の野上泰男さん (70)、 元教員の小阪享さん (75)、 西船尾区自治会長の三木寛昭さん (69) の3人は 「これまでの常識を変えないといけない。 課題も見えてきた。 持ち帰ってさらに自治会などで検討したい」 と話した。
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05.紀の川・岩出・海南・紀美野 - 同カテゴリの記事
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