2011年07月10日

05.紀の川・岩出・海南・紀美野

JA紀の里 山田新組合長に展望聞く

JA紀の里 山田新組合長に展望聞く

今後の展望を語る山田さん

紀の川市と岩出市を管轄するJA紀の里 (組合員数1万8526人、 職員366人、ことし3月末現在) の新代表理事組合長に、元JA県農理事長の山田泰行さん (66) が就任した。 任期は3年。 山田さんは県農で41年間勤務しており、 農協運営を知り尽くした新組合長だけに、 JA紀の里の発展へ大きな期待が寄せられている。山田さんに今後の方針と展望を聞いた。

組合長が目指す紀の里の運営は
まずは農家の所得向上が第一です。 JA紀の里は旧5町のJAが合併してから来年で20周年になります。 また平成20年にはJA岩出とも合併し、大型組織になっています。この3年で、 近年完成した紀の川市内の3選果場を主とし、 各選果場を統廃合で集約し効率化を図ってきました。 これからの経営は、 伸ばすところは伸ばし、 合理化や効率化をしなければならない時には、 思い切った決断をすることも必要です。 メリハリある経営が大切になるでしょう。

紀の里の顔になりますね
11日には、 仁坂吉伸知事と中村愼司紀の川市長と共に大阪の市場で桃のトップセールスを行います。 知事と首長にも協力を得て紀の里に貢献できるように頑張ります。

行政と連携した6次産業化の展望は
農業そのものが厳しい状態です。 農家の所得向上のためにも地場産農作物を使った加工品開発は必ず必要です。 また、 大きな力となる行政との連携も大切でしょう。 今後も行政としっかり手を取り合って加工品などを開発し、 活性化に努めます。

昨年10周年を迎えた 「めっけもん広場」 の展望は
めっけもん広場は全国有数の直売所に育ちました。また、 ここ数年でめっけもん広場を皮切りに農家直売店舗も増えています。 これまで市場にしか販売経路がなかった農家が、 直接消費者に生産物を販売できる。それが農家の所得向上につながるのであれば店舗の増加もありがたいことです。紀の里では、 今後もめっけもん広場を核として、 管内の特徴である作物の多品目生産で消費者のニーズをつかんだ差別化を図り、 高品質で安心安全な農産物を消費者に届けていきます。 また、 管内に直売所をもう1店舗展開してもいいのではないかと考えており現在検討しています。

TPP (環太平洋戦略的経済連携協定) について
食料自給率が40%を割っている中で、 大量生産された海外の農作物が安く入ってきた場合、 日本の農業をつぶすことになるでしょう。 私たちは署名活動などを通じて、 断固反対を訴えていきます。

農業の課題は
景気が低迷し消費も停滞しています。 燃料の高騰などにより農家の生産コストが上がっています。 さらには、 TPPの問題や東日本大震災、 異常気象なども重なり先行き不透明なところもあります。 紀の里では、長期5カ年計画で 「JA緑革命」 を基本方針に掲げ、「元気な農業」 「元気な地域」 「元気なJA」 を合言葉に組織の強化を図っています。 組合員の営農と暮らしを守っていきます。





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