2011年09月02日

05.紀の川・岩出・海南・紀美野

渋み抜いておいしく 紀ノ川柿の袋掛け始まる

紀ノ川柿・黒あま

固形アルコールが入った袋を柿に掛ける小川さん

柿の全国有数の生産地・紀の川市で、 樹上の若い実に固形アルコール入りのビニール袋を掛けて渋みを抜くJA紀の里ブランド 「紀ノ川柿・黒あま」 の袋掛け作業が始まった。 同市平野の小川真司さん (33) 方の畑でも、 直径10センチほどに成長した実 (刀根早生) の一つひとつに袋を掛けている。 収穫は10月中旬ごろ。

若い実のうちに渋さの元である水溶性タンニンをアルコールで固めてしまう 「樹上脱渋」 という手法。 渋抜きした後は一般的なものよりも約1カ月長く樹上で熟成させる。 黒あまの特徴はコクがある甘さとパリッとした食感。 小川さん方では、 約2500平方メートルで栽培しており、 ことしは約2トンの出荷を予定しているという。 小川さんは 「丁寧に手間を掛けて育てた柿をたくさんの人に楽しんでほしいですね」 と話している。

同市では昨年、 春先の霜被害により市内全体で約2億円の損失が出た。 同市粉河の県かき・もも研究所によると、 ことしも一部の地域で霜被害を受けたが、 生育は順調という。 発芽は寒さにより例年より5日遅れ (3月中旬) だったが、 開花時には例年並みの気温に回復したため1~2日程度 (5月中旬)の遅れにとどまったという。 収穫は間もなく早生品種の中谷柿が始まり、 晩生の普通平核 (ひらたね) 無柿などが11月上旬まで続く。





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