2009年02月25日

02.政治・経済

元総務大臣の竹中氏が和放特別企画で講演

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経済の展望などを語る竹中さん

和歌山放送開局50周年で企画された情報懇談会が23日、和歌山市のホテルアバローム紀の国で開かれ、和歌山市出身で総務大臣などを歴任した慶応大学教授の竹中平蔵さんが「2009年日本経済の展望と和歌山への期待」をテーマに講演した。竹中さんは、明治5年に出版された福沢諭吉『学問のすすめ』が350万部売れたことに触れ「当時の人口は3500万人。諭吉は偉大な思想家だったが、市民の意識の高さは特筆すべき」とし、国民一人ひとりが学習し難局を乗り越えようと呼びかけた。

竹中さんは、現代の経済状況をティッピングポイント(臨界点)だとし、テレビや新聞の広告収入が激減するなど厳しい空気が流れているが「こんなときこそ根本的に変革する、ピンチをチャンスに変える時だ」と会場に集まった経営者らを激励した。
経済不況がいつ終了するかについて「予測は難しいが、かつての不況は3年半で収束した。あと2年たてば...」としながらも、昨年の10 - 12月の日本のGDP(国内総生産)がマイナス14.7%と他の先進諸国に比べて低いことを指摘。4月の金融サミットまでに各国が抜本的な経済政策を出せるかがポイントだとした。
和歌山への提言としてまず農業に触れ、「農業は今までマーケティングの手法を取り入れることがなかった」とし、これからが農業を強くするチャンスだと述べた。また観光についても、「日本は観光でメシを食っているのは6%。アメリカの12%、ヨーロッパの10%に比べて低い。広げる余地はある」と、観光資源の多い和歌山に期待を込めた。
第2部では、竹中さんと県立桐蔭高校時代に同級生だった仁坂吉伸知事と恩師で県文化財センターの小関洋治理事長との鼎談(ていだん)を行った。竹中さんは仁坂知事について「3年のとき、隣のクラスだったが、チョウの収集ですでに有名だった」と発言するなど最後まで笑顔を絶やさなかった。



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