2009年11月11日

00.社会

湊小学校の図書館改装、地域の手で明るく

0911111.jpg

生まれ変わった図書室で読み聞かせに夢中の子どもたち

和歌山市湊2丁目の市立湊小学校 (岡山末男校長) の図書室がこのほど、 地域の支援で生まれ変わった。 これまでの古い本が並んだうす暗い図書室から一転、 新しい図書840冊が加わったほか、 鮮やかなカーペットで明るい印象に。 さらに同校には地域住民が読み聞かせや本の整理をする図書室ボランティアもおり、 地域に支えられた空間の中で、 子どもたちは本に親しんでいる。

ことし3月、 地域の企業(株)湊興業が同校を訪れ 「お約束のものです」 と一つの封筒を差し出した。 中には現金200万円が入っており、 確認した岡山校長は目を疑った。 それは10カ月前、 昨年の5月ごろ、 同社の代表取締役で、 同地区連合自治会長、 同校の評価委員などを務める和田毅さん (84) とのほんの雑談の中で、 岡山校長が 「うちの学校は図書の冊数が標準より少ない環境で、 子どもたちはぼろぼろになった本を読んでいるんです」 ともらしたことがきっかけだった。

新たな図書は歴史や文化、 社会などさまざまなジャンルから資料などを参考に同校の教諭らが選んだ。 室内にはブロックいすを配置。 カラフルなじゅうたんを敷き、 誰もが気軽に入れるようにと、 入り口の扉を取り払い開放的な空間にした。

先月中旬から改装に取りかかり、 待ちに待った開放日、 子どもたちは 「いっぱい増えてる!」 「どれ読もう」 と大喜び。 さっそく真新しい図書に夢中になっていた。

このほか、 同校では伝統となった湊太鼓や校門の景観づくり、 視聴覚教室の充実などの面でも約40年前から連合自治会や同社の支援を受けており、 岡山校長は 「湊地区は昔から学校教育に対する協力姿勢があり、 大変ありがたいこと」 と感謝している。

同社の役員はすべて自治会の地区から選任され、 和田さんは 「この地区で作った会社。 地域に住む人は皆身内のようなもので、 地域へ還元するのは当然のこと」 と話し、 岡山校長は 「本との出合いは心を豊かにする。 図書室が本と子どもの架け橋になれば」 と話している。



Englishbm_trans.gif  印刷print    はてなブックマークに追加 del.icio.usに登録 Buzzurlに登録 Yahoo!ブックマークに登録 livedoorクリップに登録


00.社会] 同カテゴリの記事

00.社会 - 同カテゴリの記事








sinkipage.gif
カテゴリー
社会
事件・事故
政治・経済
スポーツ
文化・くらし
紀の川・岩出・海南・紀美野

これまでの特集
月別アーカイブ
株式会社 和歌山新報社
cypress.gif