2008年06月15日

2008 05.紀の川・岩出・海南・紀美野

10月に217年ぶりのご開帳 粉河寺の千手千眼観世音菩薩

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開帳される千手千眼観世音菩薩

西国札所の各寺院が本尊を順次開帳していく 「西国三十三所結縁御開帳」 (平成20年9月-平成22年5月末)に合わせて、 三番札所である紀の川市の粉河寺 (粉河観音宗、 逸木盛修貫主)でことし10月1日から1カ月間、 千手堂の本尊 「千手千眼観世音菩薩」 が開帳される。同仏像が一般に公開されるのは記録上では217年ぶりだといわれており、 粉河寺では「秘仏と縁を結んでいただく、 一大行事です。 多くの人に参拝に訪れてほしいです」と呼びかけている。

結縁御開帳は西国巡礼の中興の祖である花山法皇の一千年御忌にあたっての催し。「観音様の慈悲の心に触れていただき、 人間の本来あるべき謙虚な心などについて考えてもらおう」と、 三十三カ所の札所の寺院がそろって実施する。
他の寺では本堂の本尊を開帳することになっているが、 粉河寺ではこれまで本堂の本尊を開帳するしきたりがないことや、 建物の構造上の問題などから開帳が難しく、 代わりに同仏像を拝めることになった。
千手堂は本堂の西隣にある重要文化財。 同仏像は本堂の御前立 (おまえだち) と似た木彫像の秘仏で、 約1mの立ち姿だという。普段は仏像を安置するための 「厨子」 (ずし) の中に収められており、 僧侶以外は拝見することはできない。 また、千手堂の内部にも立ち入ることはできないという。
開帳の期間は、 同仏像の手と参拝客を結ぶ綱 「開帳お手綱」 が取りつけられ、 綱を持つことで、 観音様の慈悲の心と繋がることができる。
逸木貫主は 「この期間以外に今のところ、 千手千眼観世音菩薩さまをご開帳する予定はありません。せちがらい現代の世の中を明るくするきっかけになると思うので、 しっかり準備をしたいです」と話している。 問い合わせは粉河寺 (0736・73・4830) へ。





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