2010年01月13日

02.政治・経済

県医大次期理事長に板倉氏、学内意向投票で決まる

板倉氏 - 県医大次期理事長に板倉氏、学内意向投票で決まる

板倉氏

県立医科大学は12日、南條輝志男理事長(64)の任期満了に伴う理事長選考会議を開き、脳神経外科教授の板倉徹氏(63)が次期後任候補に決定したと発表した。同大の理事長は学長を兼ねる。知事の任命をへて正式に決定する。任期は4月1日から4年間。

同大学事務局などによると、理事長選考会議に先立って行われた教授や事務職員らによる学内意向投票では板倉氏のほか、現学長の南條氏、付属病院長の畑埜義雄氏(64)が立候補。板倉氏が有効投票411票のうち217票を獲得し過半数を得た。

板倉氏は昭和45年に県立医大卒後、50年に同大助手、平成8年から同大脳神経外科教授。これまでに付属病院長、医学部長などを務めている。昨年11月、会計検査院から指摘を受けた国の研究委託費をめぐる不正経理問題の責任をとり、理事と医学部長を辞任している。

仁坂知事が再考を要望

県立医大が次期理事長兼学長の後任候補を決定したことを受け、任命権を持つ仁坂吉伸知事は13日、「熟慮再考を求める」文書を大学当局に届け、選考会議後に選挙権を持つ大学関係者に配布するよう大学当局に依頼したことを明らかにした。

文書は3候補の立候補に疑問を呈し「立候補は時期を選ばれるべき」「最高責任者の地位にあることが望ましいことでしょうか」などと記している。

仁坂知事は定例会見で、文書は「不祥事にルーズなところがあり、県と県立医大の名誉を守るため」などと説明。「板倉氏は不適正経理を指摘され、現職にも管理責任がある。大学の自治を尊重し、選挙干渉しているような感じを与えないよう、良識に従って再考をという要望で配った」と話した。

今後、板倉氏の任命を求める大学側の正式な申し出について仁坂知事は「仮定の問題には答えられない」とした。県総務学事課によると「大学側の意向に基づいて100%任命しなければいけないことはないが、国公立大学が法人化になって以来、これまで大学側の申し出を任命権者が拒否したケースは聞いていない」としている。





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