2010年04月27日

02.政治・経済

梅成分に抗疲労効果、県と近大、サッポロが共同研究

県は26日、県工業技術センターとサッポロ飲料(株)、近畿大学などが共同で取り組んでいる梅の機能性成分についての研究で、梅酢ポリフェノールなどが肉体疲労の軽減に効果のあることが動物実験で実証されたと発表した。今後、梅酢ポリフェノールを素材とした新たな加工品づくりが期待されるとしている。

共同研究は県が実施している都市エリア産学官連携促進事業(紀北紀中エリア)の一環として行われているもので、3月28日の日本農芸化学学会2010年度大会(東京大学駒場キャンパス)で学術発表された。

サッポロ飲料などによると、マウスを使った動物実験は、梅酢ポリフェノールとクエン酸をそれぞれ単独もしくは併せてマウスに摂取させ、水槽で疲労困ぱいに至る遊泳持久時間を計測。

その結果、梅酢ポリフェノール0・2%含有飼料では2週目以降、0・4%では1~3週目で、クエン酸5%含有飼料や両成分の併合飼料でも1~3週目のすべての時点で遊泳時間が延長され、抗疲労効果が確認された。

梅は果実内に多量の有機酸を蓄積し南高梅の果実では、その含有量は4~6%程度。酸味の成分のクエン酸はエネルギー再生に関係する成分で果実の成熟に伴い増加する。また梅酢ポリフェノールは梅干し製造時に生成される梅酢から取り出された機能性成分で近畿大学と県工業技術センターを中心に抗酸化力をはじめ健康機能性の研究が進められている。

共同研究は今後も継続していく予定でサッポロ飲料では「新たな価値を提案できる商品づくりに積極的につなげていきたい」としている。





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