国宝に弦楽四重奏響く 善福院釈迦堂ライブ
海南市下津町福田の国宝、善福院の釈迦堂で18日、弦楽四重奏のコンサートが催され、昼と夜の部合わせて約200人が重厚な雰囲気に包まれながら音楽に耳を傾けた。
地域資源を活用したまちづくりなどに取り組む団体「下津DHCクラブ」(橋爪道夫会長)が「秋浪漫シリーズ 釈迦堂Live」と銘打って毎年開いているコンサート。善福院は鎌倉時代の創建で、釈迦堂は国内に残る同時代に建立された禅宗様式の建造物二つのうちの一つとされている。
ことしは大阪フィルハーモニー交響楽団の女性メンバーによる弦楽四重奏団「ブルーメン・クァルテット」を奏者に迎えた。
昼の部では約80人を前に、モーツァルトの「アイネクライネナハトムジーク」やポール・モーリアの「オリーブの首飾り」を演奏。鏡天井、瓦敷きの床に反響する音色に耳を傾けた。
また、ゲストとして海南市出身で元同交響楽団員のトランペット奏者、橋爪伴之さん(大阪芸術大学教授)が出演。ヘンデルの「水上の音楽」より組曲を演奏し、バイオリンやビオラとともにトランペットを響かせた。
両部ともに満員で、橋爪会長(65)は「下津町の国宝を知らない市民の方もいます。こういう機会にみんなに知っていただけたらうれしいですね」と話していた。
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