和歌浦に新ホテル誕生へ 旧岡徳楼跡を再生
景勝地・和歌の浦で約80年にわたり多くの旅行者に愛され、現在解体作業が進む高級老舗旅館「岡徳楼」(和歌山市新和歌浦)の跡地に来年夏、エーゲ海風のホテルが新たに開業する。(写真は市提供)
市によると、岡徳楼は大正6年に創業し、和歌浦湾を望む景色の良さなどを魅力に多くの宿泊客を集め、昭和46年の黒潮国体時には当時は皇太子だった天皇陛下が宿泊された。平成7年の廃業後は建物が放置され、鉄骨がむき出しの状態となってきた。
跡地にホテルを開設するのは、同市雑賀崎に本社を置く不動産管理会社の㈱スターボシステム(東宗弘社長)。新たにホテル事業へ進出し、エーゲ海風のリゾート型ホテルに再生する意向を示している。開業は来年6月を予定している。
市は市内への企業立地や事業拡大を経済的に支援する「企業立地促進奨励金制度」の対象企業に同社を指定することを決定。昨年度から同制度の適用業種にホテル・旅館を追加して以来、初の指定となる。8月上旬に指定される見込み。
尾花正啓市長は、岡徳楼跡地の現状を「景観を阻害し、和歌浦全体のイメージダウンにつながっている」と述べ、新ホテルの計画については「再生に向けた第一歩。にぎわいに資するようなホテルになってほしい」と期待を示した。
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