和東、決勝進出ならず 高校野球


最後まで笑顔で試合に臨んだ明渡主将(和東)

 

 第95回全国高校野球選手権記念和歌山大会は大会13日目の26日、和歌山市毛見の県営紀三井寺球場で準決勝2試合があり、第1試合で和東が箕島に0―8で敗れ、決勝進出はならなかった。

 〔第1試合〕

和東 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0
箕島 0 1 1 3 0 2 1 0 X 8

 〔和〕石山、辻、出島、石山―明渡〔箕〕須佐見―権城▽3塁打=権城(箕)▽2塁打=森下、山下、中西(箕)

 和東は初回、単打と敵失に犠打を絡めて1死2、3塁としたが、後続が倒れて無得点。その後は箕島先発の須佐見を攻めきれず、得点を奪うことはできなかった。

「東を選んでよかった」和東・明渡主将
 1年生の時から主将を務める和東3年生の明渡詢捕手。箕島との準決勝でチームは敗退したが、「しっかり楽しめた」と振り返る。
 中学生の時、和東の米原寿秀監督に誘われ、私学を蹴って創部間もない同校硬式野球部に入部。米原監督から主将を任命された。
 入部前年の夏、初戦で智弁と対戦し、完敗を喫した和東の姿に、「ここに行っていいのか?」と感じた。しかし入部後、チームは着実に力を付け、今大会では創部4年目にして初の準決勝にまで上り詰めた。
 試合中、明渡は常に笑顔を絶やさなかった。仲間が凡打に倒れても、笑顔でベンチに迎え入れてきた。
 「点差を気にせず、キャプテンらしくできた。人間ってこんなに成長できるんですね」と笑みを浮かべる。「東を選んでよかった。東で野球ができて幸せでした」。明渡は胸を張って球場を後にした。

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