亀池のつり橋が復活 再開通祝いウオーク

 和歌山県内最大級の灌漑用の池「亀池」(海南市阪井)に架かるつり橋の補修工事が終わり、通行が再開された。老朽化で2年以上にわたり使用できなかったが、再開通を祝う記念セレモニーには約250人が参加し、ウオーキングを楽しんだ。

 亀池は、同市野上新地区の出身で「利水の神様」と呼ばれる井澤弥惣兵衛により江戸時代に造られた。池に浮かぶ中島には1968年、紀州徳川家の別邸「双青閣」が移築され、72年につり橋が架けられた。池の周囲は約4㌔あり、住民の憩いの場所として親しまれていたが、2016年5月、老朽化のために通行止めとなった。

 セレモニーでは、主催した「たつみの町つくり協議会」の竹内邦夫会長(71)が、亀池が農林水産省の「ため池100選」に選ばれていることを紹介し、「橋の再開通をきっかけに、より多くの人に親しんでもらいたい」とあいさつ。川崎一樹市議会議長は「池で泳いだ経験もあり愛着が深い」と話した。「たつみ太鼓」が演奏で再開通に花を添えた。

 参加した地域住民らは、秋晴れの下、少し揺れるつり橋を元気よく踏みしめて楽しんだ。

 近くに建つ井澤弥惣兵衛の石碑前では「井澤弥惣兵衛を知ろう会」副会長の古畑武男さんによるミニ講座もあった。

再開通したつり橋を渡る住民ら

再開通したつり橋を渡る住民ら

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