女性視点で業界発展へ わかやまけんせつ小町

建設業に携わる女性が連携し、女性目線でさまざまな課題の解決に向けた取り組みを行うことで建設業の健全な発展につなげようと、和歌山県建設業協会(和歌山市湊通丁北)の女性部会「わかやまけんせつ小町」が設立された。

建設業で働く女性の声を集め、女性に選ばれる建設産業づくりや働き続けられる環境を整備することなどを目的に、24人で発足。今後は、県の女性技術者との意見交換会や勉強会などを開く予定という。

9日に同市友田町のホテルグランヴィア和歌山で設立総会があり、約40人が出席。同協会の中井賢次会長が「県の建設業の発展を目的に、女性目線でいろんな意見を出してもらいたい。今後いろんな活動、活躍に期待している」とあいさつ。

会長には山口建設㈱(橋本市)の小西恵子さん、副会長に㈱中井組(湯浅町)の中井沙賢さんと㈱中原組(海南市重根東)の中原茉那さんが選出された。

会長に就任した小西さんは「花より実(じつ)。仕事や家事で忙しい女性が集まるので、短時間で収穫ががっちりとつかめるような会にし、建設業の中で実になるようなことをしていきたい」と話し、「他府県からも『和歌山の建設業っていいよね』って入ってきてもらえるよう、独自で走っていきたい」と意気込んだ。

記念講演では、全国建設業協会労働問題専門委員会委員で、㈱奥村組(大阪市、奥村太加典代表取締役社長)の堀川祐三子さんが「誰もが働きやすい職場を目指して~女性の定着促進と働き方改革」をテーマに話した。

堀川さんは、建設業界における女性の定着促進と働き方改革は互いに関係しており、「関係省庁と業界団体、事業者とが互いに情報発信し、対話を行い、連携しながら助け合って推進することが大切」と説明。

2024年度からは、時間外労働の上限規制が建設業にも適用されることが決まっており、長時間労働の解消や処遇の改善、生産性向上といった「働き方改革」と職場環境の改善や意識改革、柔軟な働き方の推進などの「女性の定着促進」の二つのチャレンジが変化を生み、「建設業の新たな未来につながるはず」と期待を寄せた。

設立を祝う出席者の皆さん

設立を祝う出席者の皆さん

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