世界観変える物語 ストーリーテリングに注目
副業や起業など、事業展開する人たちがそれぞれに乗り越えてきた(乗り越えていく)プロセスをストーリーとして届けるイベント「ストーリーテリング・アワード」がこのほど開かれ、オンラインでライブ配信された動画が現在も多くの人に視聴されるなど、注目されている。
ストーリーテリングとは、「なぜその事業を始めたのか」「どんな人の悩みや困り事を解決したくて始めたのか」「どんな思いで始めたのか」など、これまでの経験や思いを物語のように伝えることで価値を見いだし、個性につなげるというもの。海外企業には専門役職があるほど重要視されており、日本でも大手企業が取り入れ始めているが、一般的な認知度は低い。
ストーリーテリングとは何なのかを一般の人にも広く知ってもらうため、広告を手掛けるワールドローカル社(和歌山市寺内)の代表、出口理恵子さんがブランディングを研究するオンラインコミュニティで出会った福井県の関勝恵さんと長野県の碧井麻利子さんの3人で事務局を立ち上げ、昨年秋ごろに同イベントを企画した。
同イベントは、「社会不安や悩みのある方へ、副業・起業・事業・生き方に、選択肢を!」をテーマに、「たった8分のストーリーで、あなたの世界を変える」とうたい参加者を募ったところ、国内外から28人がエントリー。「聞き手の世界観を変えられるか」を基準に3次審査まで行い、通過した10人が事務局の協力のもと約2カ月かけて自身のストーリーを完成させて本戦に臨んだ。
日本パーソナルブランド協会の立石剛代表理事と㈱ウェブエイトの草間淳哉代表取締役社長がゲストコメンテーターを務めた本戦では、10人それぞれが自身の経験をストーリーに込め、熱い思いで語り掛けた。
多くの人に共感や勇気を与える10人のストーリーテリングは、フェイスブックの限定ページで無料視聴できる。
出口さんは「多くの人が共感し、勇気をもらえるはず」と話し、「日本にストーリーテリングの文化を根付かせたい」と意気込む。また「人と人との距離が離れがちなコロナ禍の今だからこそ共感でつながってほしい」と願い、「ぜひ次回は県内の人にも参加してもらいたい」と笑顔で呼び掛けている。
同イベントは来年も1月11日に開催する予定。
問い合わせは事務局にメール(info@storytelling-awards.world)。
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