ウクライナ国旗色 和歌山電鐵の車両に

ロシアの侵攻を受けているウクライナの平和を祈り、和歌山電鐵㈱(和歌山市伊太祈曽)は15日から、貴志川線で運行中の車両に「ウクライナの国旗」と世界共通の「平和の旗」のヘッドマークを取り付け、運行を始めた。ウクライナに平和が戻るまで続ける予定。

同社の小嶋光信社長は、第2次世界大戦の終戦間近に生まれ、子ども心に残った戦後の風景がウクライナの破壊された町と重なるといい、非人道的で悲惨な状況が一日でも早く終息することへの願いを形にして表すため、人目につきやすいヘッドマークの取り付けを決めたという。

ヘッドマークは直径45㌢の円形。ウクライナ国旗の青と黄の2色のデザインと、レインボーカラーの7色に「PEACE」の文字が描かれた2種類で、「チャギントンラッピング電車」と「動物愛護協会ラッピング電車」の前後に、それぞれ1種類ずつ取り付けられている。

初日には、伊太祈曽駅構内で、和歌山電鐵㈱の礒野省吾代表取締役専務が動物愛護協会ラッピング電車にヘッドマークを取り付け、「人道的な立場で少しでも役に立てれば」と願いを込めた。同駅の「よんたま」駅長も登場し、「ニャー」と鳴く声を聞きながら礒野代表取締役専務は「『早く平和が戻ってきますように』と一生懸命訴えている」と代弁した。

また同日、主要3駅(和歌山、伊太祈曽、貴志)に避難民を支援するための募金箱を設置した他、同社の親会社にあたる両備グループ(岡山県)は、日本へのウクライナ避難民のための支援金として1億円をUNHCR(国連難民高等弁務官事務所)に寄付。同社広報の山木慶子さんは「平和が世界に訪れるように、声を上げていきましょう」と呼び掛けている。

ヘッドマークを取り付ける礒野代表取締役専務

ヘッドマークを取り付ける礒野代表取締役専務

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