日赤県支部に寄付 和工の古本市売上金
読み終えた本を通じて人の役に立ちたい――。県立和歌山工業高校(和歌山市西浜)の図書部21人が、和工祭(文化祭)で古本市を開いて売り上げた1万292円を日本赤十字社県支部に全額寄付した。
古本市は同部が昨年から始めた取り組みで、今回で2回目。生徒や教員らから自宅に眠る本を集め、POPやチラシ作製、値付け、販売など、さまざまな工夫を凝らして行う。
昨年は2日間で約7000円を売り上げ、全国学校図書館協議会を通じて被災地の学校図書館に寄付。ことしは定時制の生徒や教諭にも呼び掛け、約400冊を集め、2日間で121冊を販売した。
寄付先は「コロナ禍で医療関係に役立ててもらいたい」「自ら寄付を持参したい」との思いで部員らが自ら調べ、同支部に決めた。
部長で創造技術科2年の東山和暉さん(17)と副部長で化学技術科2年の鍬初佑樹さん(17)が、学校司書の平瀬恵子さんと共に同支部を訪問。同支部事業推進課長の井道実さんに寄付金を手渡した。
鍬初さんは「多くの人とコミュニケーションを取って接客ができ、楽しかった。実際に寄付を手渡せてうれしい」、東山さんは「なかなか経験できないことが経験できた」と話した。
井道さんは「赤十字は、こういうボランティアの人たちに支えられている。本当にありがたい」と感謝。「今後も日常の中で目を配ってもらったらできることはいっぱいあるので、ちょっとした人の役に立つことをしてもらえればうれしい。ボランティアの心を広げていって」と呼び掛けた。
今回の寄付は、幅広く赤十字の活動資金として活用されるという。
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