火縄銃の音やにおい体感 盲学校の生徒たち
近畿盲学校生徒会連絡協議会の「夏季研修会」が21日、和歌山市で開かれ、2府4県(福井、京都、兵庫、奈良、大阪、和歌山)の盲学校7校の生徒24人が和歌山城に集い、さまざまな体験を楽しんだ。
同研修会は例年、各府県の盲学校が持ち回りで主催している。本年度は県立和歌山盲学校(同市府中)が主催し、「火縄銃の演武」「手裏剣体験」「和歌山城の模型に触れる」といった三つの体験を用意した。
火縄銃の演武では、甲冑(かっちゅう)姿の紀州雑賀鉄砲衆の5人が、200年ほど前の火縄銃を右手に、左手には火のついた火縄を持って登場。
同校の植野博之校長が采配を振り、「放て!」の声に合わせてお堀に向けて2発同時に射つと、大きな音とともに煙が辺りに立ち昇り、火薬のにおいがする中で、生徒らは大きな歓声と拍手を送っていた。
同校3年の川西星成(せな)さん(17)は初めての体験に「音が大きくてすごかった。かいだことのないようなにおいがして、衝撃も感じた」と話し、火縄銃にも触れていた。
同鉄砲衆の出耒可也(でき・かなり)代表(70)は「戦国時代のまんまの音と、同じ調合の火薬のにおい、実際に触れてもらうことで記憶に残り、いろんなことを知るええ経験になれば」と笑顔。
生徒らは、「忍者」に手裏剣の投げ方を教わったり、和歌山城の模型に触れたり、交流を深めながら夏の思い出づくりを楽しんだ。
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