市議会本会議でも否決 児童公園和解議案
和歌山市が同市中筋日延にある登記簿上の私有地を児童公園 「中筋日延 (なかすじひのべ) 児童遊園」 として使っていた問題で、 市議会は30日、 市がこの土地を所有者から買い取って和解することに同意する議案を本会議でも否決した。 経済文教委員会で否決されていた。 大橋建一市長は 「(否決されたことは) 重く受け止めている。 今後司法の判断を仰ぐ方向で検討したい」 とコメントした。
本会議では野嶋広子 (絆)、 姫田高宏 (共産) の両議員が反対討論し、 野嶋議員は 「この土地は児童遊園として解放され、 市が管理してきた。 土地は市に帰属しており、 元来市の所有。 すでに和解すべき論拠がない」 などと述べた。
一方、 賛成討論として永野裕久議員 (民主) が 「裁判になれば長期化する可能性があり、 住民に迷惑と不安を与える。 仮に敗訴した場合の費用対効果や、 市が元の所有者に損害賠償請求で民事裁判の提訴を検討していること、 そもそも市の不作為で起こった問題で住民に責任はないことなどから賛成すべきとする」 と述べた。
採決は、 同委員会の否決に対し賛否を求めるもので、 賛成36、 反対1だった。 市は今後、 裁判で土地が市に帰属していたことなどを主張するとみられる。
同問題は、同公園 (342平方㍍)が私有地だったため、 元の所有者からこの土地を購入した現在の所有者(堺市の男性) が、 市に対して遊具の撤去などを求めていた。 市は民事調停での和解を受け入れ、 同土地を530万1000円で買い受けるため、 議会の承認を求めて上程していた。
本会議ではこの他、一般会計補正予算案など16議案を原案通り可決し、 閉会した。
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