ステンドグラス次々制作 87歳の泊里さん
作品の一部と新次さん㊧、文さん
80歳からステンドグラスを習い始めて6年半。 和歌山市加太の泊里(とまり)新次さん(87)が今、 金閣寺の制作に挑んでいる。 すでに伊勢神宮▽イタリアやフランスのお城▽白川郷の合掌造り▽オランダの風車▽回る水車と水車小屋と大作を次々に仕上げており、 そばで手芸好きの妻・文(ふみ)さん(81)も、 「手先使ってたらぼけへんって言うわなあ」 と笑顔で話している。
新次さんがステンドグラスを始めたのは、 旅行先の美術館で見た何百という海外作品がきっかけ。 その後和歌山で作品展があると聞き、 出掛けた会場で出合ったのが横2㍍もある外国の教会。 同市のステンドグラス作家・石橋幸男さんの作品だった。
早速、 石橋さんの教室に入り、 スタンドやフクロウの絵のついたてを作ったが、 関心は建築物に。
伊勢神宮の外宮は、 雑誌で見た写真にほれ込み、 先生に設計図を頼んだ。 「あまりの難しさに、 初めは 『よう作るって言うたなあ』 と。 でもぼちぼちやって半分できたら楽しくなって、 後は一生懸命。 先生のおかげです」 と話す。
建築設計士に 「無理」 と言われた神戸の異人館など、 次から次に作りたいものが出てくるそうだ。
また文さんは、 書を習い、 2200字の観音経の掛け軸にも挑戦。 紀州手まりや裂き織り、 パッチワークと多趣味。 ちりめん細工でひな人形や手提げや縁起物の置物を作っては、 周囲の人や近所の幼稚園にプレゼントし喜ばれている。
「布製のおもちゃなら、 子どもがけがしないから」 と文さん。
夕方には2人で畑仕事にも出掛けている。
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