知事「自分ならしない」 市長不出馬表明に

和歌山市の大橋建一市長が16日に4選不出馬を表明したことについて、仁坂吉伸知事は19日の定例会見でコメントし、表明の場が支援者の集会だったこと、来夏まで任期を残した時期の発言だったことを挙げ、「いろいろとまずいんじゃないか。自分だったらそういうことはしない」と批判した。

仁坂知事は、不出馬自体については「本人の意向を尊重して受け入れたらいい」とした上で、「励ます会を開催してもらい、頑張れといわれた後に私は辞めますと言ったら(支援者の)顔をつぶす。それは私は絶対にしない。友を裏切ってはいけない」と発言。さらに「あまり早くレームダックにならない方がいい。市政の困難は増すと思う」「一市民としては市政が漂流しないか少し心配している」と述べた。

大橋市長が「次の市長が判断すべき事業がある」として、新年度予算編成前の表明を選んだことについても、「非論理的だ。(来年8月まで)信認を受けているのだから自信を持ってやったらいい」「首長はどんなつらい時も意志決定をしないといけない」と苦言を呈した。

大橋市政の評価については「清潔な市政をされた印象を持っている。政策について知事として言うことはない」と述べるにとどまった。