県初のろうあ老人ホームを 建設へ募金活動
県内初のろうあ者向け老人ホームの建設を目指している県聴覚障害者協会(福田美枝子会長)などは19日、和歌山市のJR和歌山駅前で、建設費などの募金活動を行った。
同協会によると、ろうあ者向け老人ホームは全国9カ所にあるが、県内にはないため、県内のろうあ高齢者は一般の老人ホームに入所している。しかし、手話によるコミュニケーションが取れない、ろうあ者向けの視覚的な設備がない、などの問題があり、ろうあ者のための老人ホーム建設は強い要望があるという。
施設は同市加納の和歌山刑務所裏に建設し、平成29年秋のオープンを目指しており、費用は総額3億円。募金は現在630万円ほど集まっている。
この日は県・市の聴覚障害者協会と7つの手話サークルから約30人が参加。募金箱を手に、チラシを配って通行人に協力を求めた。市内での募金活動は今回が初めてで、今後も定期的に続けていく。
県協会の櫻井貴浩事務局長(42)は「私たちにとって手話は命。手話がなくなると生活は豊かでなくなります。入所者の負担をできるだけ少なくするため、募金の目標金額を達成したい。ぜひご協力をお願いします」と呼び掛けている。
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