電子商取引を実践学習 和商で楽天IT学校
インターネットでの商品販売を地元企業と連携して実践的に学ぶ「楽天IT学校」に、和歌山市砂山南の県立和歌山商業高校(志賀秀生校長)がことしも参加し、「電子商取引」の科目を選択する情報コースの3年生44人が、効果的な販売の方法などの学習に取り組んでいる。
電子商取引に対する理解を深めてもらうのが狙い。インターネット・ショッピングモール「楽天市場」に生徒がグループごとに作成したページを設け、実際の販売を通して学ぶ。2年目のことしは6月から授業が始まり、㈱とち亀物産(湯浅町)の協力を得て、ミカンや梅干し、生マグロなどの県産品を10月末から販売している。
6回目の授業が行われた10日は、楽天㈱の吉岡弘隆さんが講師を務め、各グループの売り上げを発表。売り上げを伸ばすための方法をグループごとに話し合った後、吉岡さんが顧客増大サイクル「集客↓接客↓増客」を紹介するなど、売り上げの伸ばし方について説明した。
ネットでの商品販売について、吉岡さんは「売れ行きはテクニックに左右される部分も大きい。商品の写真は重要で、明るさやピントの鮮明さなどが大切」とアドバイス。生徒らはこれまでの取り組みを振り返りながら、改善できる点について意見を出し合っていた。
みかんジュースを販売している大澤祐平君は、果汁100%を意識し、あえて高めの価格を設定したが、思うように売れていないという。巻き返しに向け「価格設定の見直しなどに取り組んで行きたい」と話した。
江口真平教諭は「実際に商品を売ることでビジネスの現実が分かる。生徒たちは夏休みに各商品の産地で取材も行っており、県産品について知る貴重な機会にもなっています」と取り組みの成果を話していた。
販売は12月下旬まで続け、売り上げが多いグループは来年1月に東京都内で開かれる全国大会「楽天IT学校甲子園」に出場する。
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