津波避難ビルへ 南海トラフ想定し園児が訓練
和歌山県和歌山市砂山南の和歌山合同宿舎で2日、避難訓練が行われ、近隣のむつみこども園(栗林惠園長)の園児107人が参加した。
東日本大震災があった3月と、9月1日の防災の日に合わせて年2回実施。同宿舎は津波避難ビルの指定を受けており、災害時の周辺住民の一時避難場所となっている。南海トラフ地震が発生した際、宿舎周辺には8㍍の津波が40分ほどで到達すると想定されており、園児は12㍍以上の高さになる宿舎の屋上を目指した。
防災ずきんやライフジャケットを着用した園児は教員に誘導されて園舎の外へ。普段と違う物々しい雰囲気に不安そうな顔をしながらも宿舎の階段を急いで上がった。年長児は5分30秒ほどで屋上に到着。続いて4歳児から0歳児も着き、12分ほどで全員が集合できた。
年長の坂井大祐君(6)は「階段を上がるのはちょっとしんどかった。地震が起こったら、頭を守って、みんなと一緒に避難しないといけないと思った」と意識が高まった様子。栗林顕副園長は「毎月の避難訓練で、あまりパニックにならず避難できたと思う。回数を重ねて周囲の状況も見えてくると思うので、いざというときに備えて、より安全に避難できるようにしていきたい」と話した。
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