国際品評会で最高賞 平和酒造の「紀土」
ワインの世界的品評会「IWC」(インターナショナル・ワイン・チャレンジ)のSAKE部門で平和酒造㈱(和歌山県海南市)の「紀土 無量山 純米吟醸」が2020年の最高賞となる「チャンピオン・サケ」に選ばれた。
IWCは1984年に設立され、毎年ロンドンで開かれている。世界的に最も権威のあるブラインドテイスティング審査会の一つに数えられる。SAKE部門は2007年に創設され、ことしの出品区分は「普通酒」「純米酒」「純米吟醸酒」「純米大吟醸酒」「本醸造酒」「吟醸酒」「大吟醸酒」「スパークリング」「古酒」の9カテゴリーに設定された。「チャンピオン・サケ」は各カテゴリーでトロフィーを受賞した酒の中から選ばれる。
「紀土 無量山 純米吟醸」は米に特A山田錦を使用。精米歩合は50%でアルコール度数は15%。IWCは「メロン、柿、ハーブの香りがエレガントでパイナップルやスピリッツのようなフレーバー。最後にキリっとしたフィニッシュを楽しめる素晴らしい日本酒」と高評価。飲んだことのあるという県食品流通課の担当者も「味がフルーティーですいすい飲める。すごく飲みやすい」と話す。
23日は同社の山本文男会長と山本典正社長が県庁を訪れ、仁坂吉伸知事に受賞を報告。山本社長はIWCについて「世界で出品数が一番多く、酒蔵として狙っている」と話し、「非常に高く評価していただいた」と笑顔を見せた。日本酒の海外輸出も話題となり、山本社長は「米をお酒にして輸出することは日本の田園を守ることにもつながる。(米を)加工することで付加価値が付く」と意義を語り、仁坂知事は「加工して製品にして輸出するのが日本の国益にとって絶対良いと思う」と話していた。
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