新型コロナとまちづくり 足立教授が新著
和歌山大学(和歌山県和歌山市栄谷)の副学長で、経済学部教授の足立基浩さん(52)が『新型コロナとまちづくり』を晃洋書房から発刊した。コロナ以後のまちづくりのヒントが詰まった一冊で、足立教授は「ワクチン接種が始まり、それほど遠くない未来にはコロナ禍が終わって正常な状況に戻れるはず。それまでは同書を読んで乗り越えてもらいたい」と話している。
コロナ禍の今、まちづくりの現場はインバウンドの急激なブレーキによって国内客をいかに呼び込むかに手法が変わりつつある。同書では、インバウンドに頼らない再生策として、今後のまちづくりに重要な手法をさまざまな視点で解説。特に、コミュニティーの再生には1㌔圏内を大切にすることが重要で、コロナ禍の今だからこそ地元重視の「ローカルファースト」を一人ひとりが意識する必要があるとつづっている。
また、コロナ禍における商店街の対応など、全国各地の最新事例を紹介。中には、和歌山大学前駅(同市中)で昨年6月に開催したイベントも事例として取り上げている。
足立教授は「コロナ禍で苦しい状況が続く飲食店の経営者など、若い人にも読んでもらいたい。読んで終わりではなく、自身の事例に当てはめて計算したり勉強したりできるよう、読みやすさにこだわった」と話し、選択肢を増やすことを目的としたリアルオプション理論やライバル分析など、プログラミング初心者でも簡単にできるデータ分析も紹介している。
A5判、160㌻。1900円(税別)。全国の主要書店やネット書店で購入できる。
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