全国の温浴施設が「おっぱいリレー」

人工乳房を湯船に漬けるスタッフ(左が上田マネジャー)
人工乳房を湯船に漬けるスタッフ(左が上田マネジャー)

 10月のピンクリボン月間に合わせて、乳がんで乳房を失った女性が使う人工乳房を温浴施設の湯に漬け、人工乳房に変色・変形などの影響がないことを確かめる「おっぱいリレー」が全国で展開されている。和歌山市の和歌山マリーナシティ内「紀州黒潮温泉」も昨年に続き参加している。

 ㈱熊野古道おわせ(三重県尾鷲市)と、人工乳房を製造する㈱池山メディカルジャパン(名古屋市)が3年前に企画。ことしは県内2施設を含む、全国35都道府県85施設が参加している。参加施設は人工乳房とピンク色のたすきをリレー形式でつなぎ、湯の温度や成分などが人工乳房に影響しないことを検証。ポスターやチラシなども使って利用者に理解を深めてもらう。安全性が確認された施設には認定書が贈られる。

 9日、紀州黒潮温泉では、橋本市の「きらく湯橋本店」からリレーされた人工乳房を湯船に30分間漬け、安全性を確認。変化はなかった。

 マネジャーの上田悦郎さん(38)は「参加することで、女性には気付き、男性には理解を深めてもらいたい。昨年同様、問題はなかったので安心して温泉を楽しんでください」と話している。

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