看護・介護用見守りロボ開発中 NKワークス

人の動きを検知して異常時には知らせる(NKワークス提供)
人の動きを検知して異常時には知らせる(NKワークス提供)

 高齢化が進み、今後さらに医療や介護分野の重要性が増す。現場での負担を減らし、看護・介護を受ける人が快適に過ごせる環境の整備が求められる中、看護・介護用ロボットに対する社会的ニーズが高まっている。ノーリツ鋼機グループのNKワークス(本社=和歌山市梅原)では、画像処理技術のノウハウを生かし、ベッド上の人の転落や離床を見守るロボットの開発を進めており、現場での活用が期待される。本年度中に医療機関向けとして製品化される予定だ。

 同社は、赤外線カメラでベッド上の人の動きを3次元分析し、シルエット画像に変換してタブレット端末にリアルタイム表示、転落や離床を検知した時にはナースコールで知らせる「3次元電子マット(仮称)見守りシステム」の開発を昨年春から医療機関と共同で進めている。

 映像をシルエット化することで要看護・介護者のプライバシーに配慮。「起き上がり」「柵越え」「端座位」「離床」の4つの行動を検知すると、ナースセンターなどに知らせ、従来品の課題でもある体圧の変化に反応するマット型機器の寝返りなどによる誤検出、衣服に付けるクリップ型機器が接触しなければ反応しないといった未検出を低減させた。

 また、夜の暗い室内でも使用できる他、検知履歴の記録機能によって転倒防止策の検討にも役立つという。

 同社は現在、介護施設向けの製品の開発も進めている。ものづくり本部・開発部リーダーの上辻雅義さんは「ニーズは医療分野だけでなく、介護分野でもあり、今後より必要になると考えられる。製品化に向けてさらに改良を進めていきたい」と話している。

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