火災による死者急増 ストーブに注意

 和歌山市内で火災による死者が急増している。市消防局によると、14日現在、昨年同時期は死者数がゼロだったのに対し、ことしはすでに7人。死者が発生した火災の出火原因(推定)の半数がストーブとなっており、同局は節電の冬を前に、「ストーブを利用する際は細心の注意を払ってほしい」と話している。

 警防課指揮調査班によると、ことしの火災発生件数は同日現在、前年同期比9件増の113件とほぼ横ばいだが、死者が急増している。死者の平均年齢は66歳。死者が発生した火災の内訳は、住宅火災5件、林野火災1件、店舗火災1件。原因は、消火や避難の遅れが4人あった。また、消防法で住宅への設置が完全義務化された住宅用火災警報器は、住宅火災5件のうち2件しか付いていなかったという。
 出火原因の半数を占めたストーブは、タンクから給油しようとした際にストーブの着火部分に油がこぼれ火が燃え上がるなど、使用法の誤りによるものが多いという。ことしはまだ発生していないが、灯油とガソリンを間違えて給油し、異常燃焼して周りの物に燃え移り火災が発生するケースもあるという。
 同課は、ストーブの近くに燃えやすい物を置かない▽灯油のキャップはしっかり締める▽ストーブを休止させて灯油を補給することなどを呼び掛けている。

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