各ゾーン見どころ紹介 高校野球和歌山大会


熱戦の舞台となる紀三井寺球

 第94回高校野球選手権和歌山大会が13日、開幕する。改修された県営紀三井寺球場(和歌山市)を舞台に、28日までの14日間、40校39チームによる熱戦が繰り広げられる。聖地への切符を勝ち取るのはどのチームか? 今大会の見どころを紹介する。(組み合わせ表はこちらです)

 今大会は混戦模様。特別抜き出たチームは見当たらず、各校に優勝の可能性はある。

【Aゾーン】シードの那賀を軸に市立和歌山が有力。秋の新人戦、近畿予選で優勝するなど実力を証明した那賀はエース福井を中心に走攻守でバランスが取れた。市立和歌山は昨年からマウンドに上がる本格派エース上と左腕大野の両投手が健在。海南はエース楠、東は打撃力に注目したい。

【Bゾーン】大会8連覇を狙う智弁和歌山が頭一つ抜ける。派手な選手こそいないが、勝負強さは健在。好打者の嶌や2年生左腕の吉川、長身の蔭地野に期待。初戦の田辺戦で左腕神原を攻略できるかが8連覇への第一関門になりそうだ。南部や初芝橋本が追う形となる。

【Cゾーン】激戦区。チーム力は均衡し、確実な4強候補は見当たらない。伝統校の桐蔭は初戦でシードの紀央館と激突。つなぎの野球で小刻みに得点する星林も勝機は十分ある。

【Dゾーン】破壊力抜群の和商が本命か。春季大会では準優勝と実力を見せた。大会屈指の俊足打者である池尻の足に注目したい。毎年攻守でまとまりのある近大新宮も力がある。初出場の和北・和西の連合チームがどこまで戦えるかも見どころの一つ。

両翼98㍍に 紀三井寺球場 6月下旬に改修工事を終えた同球場。観客席に加え、耐震改修も行われた。観客収容数は約1万3200人。両翼が93㍍から98㍍へ拡大し、グラウンドが広くなった。ファールゾーンには人工芝が整備された。
また各ダッグアウト裏にはスイングルームを設置。広さは約25平方㍍あり、2~3人が使用できる。15人乗りのエレベーターも1機設置され、観客席へ移動できる。

和西・和北チーム初参加 ほろ苦い船出となった。チーム結成後、初めての練習試合は4月7日の和歌山東戦。2―12の大差で敗北した。春季大会の1回戦では今回のシードを獲得した紀央館に0―15の完敗を喫した。だが日々練習を積んだ選手らは結成後5試合目でチーム初勝利を収めるなど、着実に力を付けている。
6月23日の組み合わせ抽選会には両校の代表として和西の道上と和北の東が参加した。夏の第一歩となった記念すべき抽選会に臨む2人の表情は心なしか緊張気味だったが、抽選を終えて「どことやっても全力でやるだけ」と力を込めた。まだ結成して間もないチームが、初勝利、初優勝に向けて走り出す。

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