10月「和牛の五輪」出場 岩出の神下さん


700㌔と巨体に育った紀州太郎号と神下さん

 10月25~29日の5日間、長崎県佐世保市で開かれる、全国の和牛が5年に1度一堂に会して優劣を競う大会「第10回全国和牛能力共進会」(全国和牛登録協会主催)の県代表牛に、本紙エリアからは岩出市畑毛の神下勝幸さん(71)が飼養する熊野牛紀州太郎号が選ばれ、肉質を競う「肉牛の部」に出場する。神下さんは第8回大会から3回連続で出場を決めており、「前回よりもワンランク上を狙いたい」と意気込んでいる。

 同大会は各都道府県からえりすぐりの和牛が出品され、種牛と肉牛の優劣を競うもの。規模の大きさから和牛のオリンピックとも呼ばれ、ことしは全国38道府県から484頭(種牛309頭、肉牛175頭)が出場。県内からは選考会で選出された2頭が「肉牛の部」に出場する。

 神下さんが現在飼養中の紀州太郎号は、兵庫県の種牛と宮崎県の母牛を掛け合わせ、平成22年11月7日に誕生した。現在体高は140㌢、体重は700㌔まで育っている。

 神下さんによると、子牛の時から草をしっかり食べさせ、胃袋作りをするのが大きい牛を育てるポイント。もともと九州地方生まれの母牛から生まれた子牛は体格が良いとされるが、よりロース芯が太くなり、筋肉の間の脂身を少なくでき、ランクも上がるという。

 大会開催まで残り3カ月を切り、神下さんは太郎号が夏の暑さで食欲が落ちないか懸念するが、早朝や夕暮れなど涼しい時間帯に餌をやるなど工夫。ブラッシングで血行を良くするなど、健康への気遣いも欠かさない。

 神下さんは「やるだけのことはやってきた。体重は十分やし質に期待する」と話している。

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