わかやま新報は、和歌山市を中心とする和歌山県北部唯一の日刊新聞です。

最優秀賞に和歌浦の土井さん　和歌祭フォトコン

　本年度の「和歌祭フォトコンテスト」（同祭実行委員会主催）の最優秀賞に、和歌山市和歌浦東の土井喜代治さん（６８）の「天空の舞」が選ばれた。７年前から同コンテストに応募を続けている土井さんは「まさかの受賞で、作品のタイトルと同じく舞い上がっています。これからも地元伝統の祭りを撮り続け、感動を残していきたい」と笑顔で話している。

　一般、ファミリー、ジュニアの３部門に、１１１人３６８点の応募があった。

　このほど同市和歌浦西の東照宮会館で表彰式が行われ、紀州東照宮の西川秀紀宮司や和歌祭保存会の和田公一会長から、受賞者に賞状と記念品が贈られた。

　土井さんの作品は行列の「鶴の笠鉾」を写したもの。赤い笠を放射状にクローズアップした動きのある一枚。土井さんによると、ちょうど海風が吹き、担ぎ手が浮き上がる屋台を押さえようとした瞬間を、「これは止めて撮ったら面白くない」と、天へ舞い上がるような雰囲気で写真に収めたという。

　審査を担当した写真家の松原時夫さん（７３）も「特殊なズーミングの技法で、技術と内容（テーマ）がそろった素晴らしい作品」と講評。

　土井さんは７年前、息子の雅史さんが最優秀賞を受賞したのをきっかけに、写真に興味を持つようになった。今では孫を含め家族で挑戦するほどで「いろんな演目で、少し面白い写真が撮れれば」と話している。

　入賞作品は今後、和歌祭保存会のホームページで紹介予定。その他の入賞者と作品は次の通り。

　【優秀賞】宮脇和也「笑顔が映える空」、宮村歌子「睨み」

　【入賞】土井穂乃果「おまつりさわぎ」▽保田三佳子「空中御輿」▽山口節子「祭の子」▽松本一郎「潮風」▽土井雅史「出番前」▽森和代「母衣が舞う」▽貴志卓二「蒼天の砂漠」▽山本隆章「歴史への階段」▽土井佳奈「ミス団扇太鼓」▽宮脇直人「艶」▽津根伸二「祭化粧」

　【東照宮賞】山口隆章「土俵入り」▽津田篤志「チビッコ武者」▽瀧本佳史「渡御行列」▽中道ちあき「祭りの日」▽上西國春「静かなる舞」▽吉野菊夫「休憩終えて」▽尾崎博美「一休み」▽中山知子「和歌の浦に潮満ちくれば」▽和田雄次「じいちゃん凄いね！」▽才津利也「百面あるかな」

　【和歌の浦観光協会賞】北村廣造「少年」