ぶらくり丁に活動拠点 裏千家淡交会

床の間のある和室で
床の間のある和室で

 一般社団法人・茶道裏千家淡交会和歌山支部(樫畑直尚支部長)は、活動拠点を、和歌山市本町のぶらくり丁内ビルに置く準備を進めている。今後は研修会や茶会を開く予定で、同支部幹事長の千賀祥一さん(63)は「この場所を中心に茶道を一層広め、育てたい。中心市街地という好立地を生かし、人が集まるにぎわいの場になれば」と話している。

 同支部は昭和29年に結成。県内に約400人の会員がおり、これまで特に事務局など拠点はなかった。研究会や特別講義など、年に10回ほどの活動は、岡山丁の茶室・岡陽軒(こうようけん)などその度に公共施設を手配する必要があったという。

 場所は、以前までお茶の「玉林園」があったビルの3階。そのため、30畳のゆったりとした和室と、6畳の茶室が設けられている。これを結ぶ露地には飛び石や敷石も配され、落ち着いた和の雰囲気。もともとあった空間をほぼそのまま活用でき、同支部が引き継ぐにはぴったりだったという。

 充分な収納スペースも確保でき、これまで管理が大変だった、まとまった点数の茶道具が保管できるようになった。使いやすいよう改修工事も最終段階。ことし春以降から荷物を運び入れ、すでに会員らの打ち合わせに利用している。

 最大約100人を収容できる和室で研究会を開けるよう、年内には炉を切るなど整備。青年部も一緒に活動し、来年2月には研修会を兼ねてお披露目ができるよう準備を進めている。

 まずは会員の利用を中心に、いずれは一般に向けた企画も検討中。商店街とも協力しながら、茶会や茶道体験など、通勤帰りにも気軽に足を運んでもらえるような拠点にしていきたいという。

 千賀さんは「非日常の心洗われるひとときを、一人でも多くの方に体験していただきたいですね」とにこやかに話している。

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