元通り再現なるか 巨大クスノキの組み立て開始


木の状態を確認する狗巻さん

 和歌山市岩橋の県立紀伊風土記の丘は7日、昨年、同市六十谷の紀の川から河川敷に引き上げられた巨大クスノキ(周囲約12㍍)を同施設資料館前で展示保存するため、巨木の移動・組み立て作業を開始した。作業は9日まで続く予定。

 巨木は昨年5月に有田市の特殊伐採職人で木徳林業4代目、狗巻(いぬまき)義博さんの協力で、3分割にし、同施設へ運び込んだ。約半年間で防腐処理を行い、資料館前に展示保存するための建屋の土台(6㍍×6㍍)が造られた。

 今回も狗巻さんの協力を得て実施。初日は木の状態を確認し、木と木を固定する杭「だぼ」を打ち込んだ。8日には巨木をクレーンでつり上げるためのワイヤーの位置を確認し、9日には土台に運ばれ、組み立てが完成する見通し。

 木が収縮し、だぼの位置が変わっていないか、クレーンで巨木を水平につれるかが気掛かりと狗巻さん。「切断する段階から組み立ての準備をしてきた。無事に元通りの形になることを祈る」と作業成功に意気込んだ。

 組み立て作業完了後は巨木にブルーシートがかぶせられ、建屋の柱と屋根の建築が行われる。3月ごろの展示開始を予定している。

関連記事

同じカテゴリのニュース一覧