和歌山高が126校の頂点に 軽音楽コンテスト

〝お七ポーズ〟で笑顔のメンバー
〝お七ポーズ〟で笑顔のメンバー

 昨年12月に舞洲アリーナでグランプリ大会が開かれた、主に近畿の高校・中学軽音楽系クラブが演奏技術などを競い合う第34回コンテスト「We are Sneaker Ages」で、和歌山市新庄の県立和歌山高校総合音楽部がグランプリ校賞を受賞した。出場14回目にして参加全126校のトップに輝き、県勢初の快挙を成し遂げた。

 大会に向けた準備は昨年6月にスタート。コンテスト出場を懸けた校内選考で12人が選ばれ、8月の予選会で優秀校賞を受賞。グランプリ大会への出場を決めた。

 グランプリ大会には坂本冬美さんの「夜桜お七」で挑んだ。全員一致で決まったというこの一曲に、優勝への思いを託した。

 本番は、会場にいる全員を自分たちの世界に引き込むつもりで演奏。しかしミスもあり、結果発表を待つ間「正直、グランプリは無理かもしれないと諦めの気持ちもあった」という。

 グランプリが決まった時は、一瞬の沈黙の後、「やったー」と全員で喜びを爆発させた。「でも、実はいまだにあまり実感が湧かないんです。自分たちの映像を見ると、うまいなーと人ごとのように思う」と笑顔で振り返った。

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 グランプリ校賞受賞の裏には、出場メンバー12人を支える大きな役割を担う「応援団」の存在があった。コンテストでは演奏の技術だけでなく、チーム全体としての表現力やエチケット、マナーなどが評価される。総合音楽部の仲間や星林高校、阪南大学高校(大阪府)軽音楽部の仲間、総勢72人が応援団となり、ステージ上の演奏に花を添えた。

 リーダーとしてチームを引っ張った3年生の倉田枝利稼さんは、「他の出場校の皆さんの思いを背負って頂点に立てた。部活で過ごした時間に誇りを持ち、これからも前を向いて進んでいきたい」と話している。3年生は卒業後、歌手やギタリスト、パティシエや保育士など、それぞれの夢に向かって歩みを進める。

 唯一の2年生メンバー出口雄大君は、「これからも目標に向かって頑張って取り組んでいきたい。2連覇を目指します」と先輩たちを越え、成長していく決意を語った。

 大会出場メンバーは次の皆さん。
 顧問=中前良美、松下幸嗣▽メンバー=〔3年〕倉田枝利稼、前芝亜侑、田中啄摩、岡井芙宇子、井堰奈々、林奈々、岡田佳奈、黒田琴菜、安藤朋子、上田萌恵、脇村佑輔〔2年〕出口雄大

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