真道ゴーTKOで防衛 WBC女子フライ級

歓喜の表情で両腕を上げる真道選手
歓喜の表情で両腕を上げる真道選手

 世界ボクシング評議会(WBC)女子フライ級タイトルマッチが25日、和歌山市の和歌山ビッグウエーブで行われ、王者・真道ゴー選手=クラトキ=は挑戦者クレドペッチ・ルックムアンカン選手=タイ、同級9位=に8回TKO(テクニカルノックアウト)で勝利し、2度目の防衛に成功した。

 真道選手は、右回りに鋭く踏み込んでいく戦法で試合を進め、右フックやストレートで序盤から試合の流れを自分のものに。6回終盤からは打数を増やし、クレドペッチ選手をコーナーに追いつめる猛攻撃が続いた8回19秒、レフェリーが試合を止め、TKOで勝利を手にした。

 初防衛戦は不完全燃焼の判定勝ち。KOを公言して臨んだ2度目の防衛戦で有言実行を果たした真道選手は、約1800人の観戦者の歓声が会場に沸く中、両腕を高々と上げ、喜びをかみしめた。

 観戦した、同市毛見の尾崎美涼さん(28)は「真道選手の攻めの姿勢に鳥肌が立ちました。『感動をありがとう』と伝えたいです」と感極まっていた。

 晴れやかな顔で臨んだ試合後の会見で、真道選手は「練習してきたことはできたが、もっとジャブを正確に当てたかった。ここで満足してはいけない」と話し、「次はもっと強い選手と試合を組みたい」と闘志を燃やした。クラトキの原田哲也会長は「試合で練習通りにすることは難しいが、よくやってくれた」と王者をねぎらった。

 これで真道選手の戦績は16戦14勝2敗9KOとなり、「KOの新記録を作っていきたい」と意気込んでいる。

 教え子に勇姿見せ「目標で夢はかなう」 この日、真道選手が着ていたウエアには、真道選手が発達障害などの子どもたちを指導するスポーツジム「G―SPORTS(ジースポーツ)」に通う生徒たちの名前が入れられていた。試合終了後、真道選手は観戦に訪れた教え子らをリングの上に呼び込み、記念撮影をするサプライズがあった。
 会見で真道選手は「障害があっても目標を持つことで夢はかなうということを子どもたちに伝えたかった」と力を込めた。また、ファンに向けて「闘っている姿を見てもらい、ちょっとでも皆さんに元気をもらってもらいたい」と言葉を送った。

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