2度目の国体心待ちに 競技場前の喫茶店

 開幕が目前に近づく「紀の国わかやま国体・大会」に向けて、開閉会式の会場となる紀三井寺公園陸上競技場に最も近い飲食店、創業48年の老舗喫茶「クリスタル・クール」(和歌山市毛見、川口陽三店長)では、長年店を切り盛りしてきたマスターの川口忠彦さん(80)が「国体をみんなで応援して盛り上げよう」と呼び掛けている。

 同店は昭和42年に創業し、当初は「純喫茶クール」という名前。競技場前の店は同店1軒のみだったとのことで、2度の国体をメーン会場の最も近くで迎える唯一の店となる。

 同46年開催の「黒潮国体」当時、川口さんには、秋季大会・開会式に臨席された昭和天皇、皇后両陛下を沿道で歓迎した懐かしい思い出がある。

 店内には今も「歓迎・黒潮国体」との横断幕が正面に掲げられた当時の店の写真があり、店舗も一度改装はしているものの、当時の雰囲気をそのままに残しているという。

 川口さんは「昭和天皇をお出迎えしたときの高揚感が今もよみがえります」と感動も新たに振り返り、「紀の国わかやま国体で再び今上天皇、皇后両陛下にお目にかかることができるのが、何よりの幸せ」と心待ちにしている。

 44年を経て再び国体を目の前で迎えることになった川口さんと「クリスタル・クール」。「2巡目の国体を迎えられたのも皆さまのおかげと感謝しています」と話している。

 同店の営業時間は午前7時半から午後8時まで。国体開催期間中は無休。

黒潮国体当時の「純喫茶クール」

黒潮国体当時の「純喫茶クール」

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