年末火災の特別警戒 和市消防が開始式で啓発

火災が増える傾向がある年末に消防警戒態勢を強化しようと、和歌山市消防局は15日から31日まで「年末火災特別警戒」を実施する。初日に合わせて初めてとなる開始式を行い、消防車両が市民への啓発に出発した。

年末は火を扱うことが多く、慌ただしさで火に対する注意がおろそかになるなど、火災が多く発生しがちな時期。市消防局の統計では、2018~22年の5年間の平均で、12月に年間の10%の火災が発生している。

特別警戒では重点目標として、住宅防火の徹底、放火防止の強化、商業施設や老人保健施設などの「特定防火対象物」の防火管理体制の徹底、多数の市民が参加する行事への火災予防指導の徹底などを設定。ホームページや広報車両の巡回などを通じた啓発、特定防火対象物への査察の強化などの取り組みを進める。

各家庭には「こんろ・たばこ」「暖房器具」「放火」の3点への注意を特に呼びかけている。

こんろについては、使用中は火のそばを離れず、グリルを使用した後は内部を掃除し、過熱防止装置が付いたこんろを使うことを推奨。寝たばこはしない、させないようにし、吸い殻は確実に火を消してから捨てる。

暖房器具については、ストーブは燃えやすいものから離して使い、給油は必ず火を消してから行い、給油タンクは屋外など安全な場所で口金が締まっていることを確認する。

放火については、家の周りに新聞や雑誌など燃えやすいものを置かないようにし、夜間や外出時は門扉、車庫などを必ず施錠することを呼びかけている。

開始式には市消防局、消防団、市防火委員会、市婦人防火クラブから約40人が参加。𠮷野楠哉消防局長の開始報告を受けた尾花正啓市長は「火災予防に努め、啓発活動を強めていただきたい。市民のことし一年が安全に締めくくられ、良い年を迎えられるよう、よろしくお願い申し上げる」と訓示し、戸田正人市議会議長が激励の言葉をかけた。

式典の後、中消防署特殊消火隊、消防局予防課広報隊、消防団雄湊分団、同宮分団の4隊・10人が消防車両に乗り込み、尾花市長の号令、消防音楽隊のファンファーレに続いて広報活動に出発した。

市民への広報活動に出発する消防車両

市民への広報活動に出発する消防車両

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