笑学戦隊オモロインジャー 子ども落語家で結成

「オモロイ(面白い)ことをしてまちを明るくしたい」と、和歌山市で落語を習い、活躍する小学2年生から高校1年生までの6人が集まり「笑学戦隊オモロインジャー」を結成。自分たちで企画・出演する「オモロ寄席」を5月4日、和歌山市直川の北コミュニティセンターで初開催する。メンバーは大人顔負けの話芸を披露し、全国大会で賞を獲得している実力派ばかり。「大爆笑してもらえる舞台にしたい」と、やる気満々で練習に励んでいる。

メンバーは落語を中心とした笑いの文化の研究、発表、交流などを行うボランティア団体「わかやま楽落会」に所属。月に1回ワークショップで学び、発表会やイベント、大会に出場し腕を磨いている。

出演するのはピコピコ亭たいやき、ピコピコ亭ぷちしゅう、福々亭マスケ、にじいろ亭花火、のりのり亭おむすび、のりのり亭おにぎり。

これまでは出演者として落語を披露してきたが、自分たちで企画、演出もしてみたいと、仲の良いメンバーが集結。チーム名や内容について話し合いを重ねてきた。第1回となる今回のテーマは「落語の力で笑顔に変身!」。1人10分の持ち時間で演目、出番順や進行、出囃子(でばやし)など全て自分たちで考えた。演目は個々が面白いと思うものを選定。台本がないものは音声を聞いて書き起こした。昔の言葉が聞き取れず何度も聞き苦労して文字にし、2~3カ月かけて覚えたという。

小学2年生で生の落語を聞き「かっこいい」と思って始めたという最年長の「ピコピコ亭たいやき」こと朝長柊羽さん(向陽高1年)は、忍び込んだ家の極貧ぶりに同情するマヌケな泥棒の話「打飼盗人」を演じる。「表情を楽しんでほしい。最後の大どんでん返しに乞うご期待」と自信いっぱい。

みんなが笑ってくれると自分も楽しくなるという最年少の「のりのり亭おにぎり」こと松本あさひさん(宮北小2年)は、マヌケな主人公と伯父の滑稽な掛け合いが見どころの「牛ほめ」を披露する。「小さい子どもが難しい言葉を並べるのが面白いと思う」とにっこり。

「ピコピコ亭ぷちしゅう」こと朝長優以さん(川永小5年)は、履歴書を書き上げるひと騒動を面白おかしくしたストーリー「代書」に和歌山テイストを入れて挑戦する。

「目立つのが大好き」という「福々亭マスケ」こと福西凌成さん(有功東小5年)の演目は「新聞記事」。「お客さんが笑ってくれるのがうれしい」と楽しそうに練習している。

ストーリーの中に自分が入っていくのが面白いという「のりのり亭おむすび」こと松本滉正さん(宮北小4年)が演じるのは「道具屋」。「所作と表情でめっちゃ笑わせます」とPR。

「にじいろ亭花火」こと松浦史明さん(新南小4年)は「松曳き」を披露。「落語が分かりにくいと思ってる人も楽しんでもらえるはず。みんなを笑わせるために頑張っているのでぜひ見に来てください」と呼びかけている。

6人を見守る、わかやま楽落会の楽々亭華徳こと山本匡徳さん(68)は「練習熱心で、多くの舞台経験がある落語が大好きなメンバーばかり。かなり面白くなるはず」と期待を寄せている。

午後2時開演。予約不要。入場無料。問い合わせは事務局(メールsyougakusentai@gmail.com)。

実力派子ども落語家が集結

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