言葉の壁越えて フロリダから音楽の贈り物

和歌山県と米国フロリダ州の姉妹州県締結25周年を記念し、昨年11月に発足、友好を結んだ和歌山フロリダ会とフロリダ和歌山文化協会は17日、和歌山市毛見のみちる保育園で第1回目の文化交流コンサートを開き、5歳児クラスの園児ら44人が同州オーランドから届けられた音楽映像を鑑賞した。

両会は、和歌山とフロリダの両県州民における文化・芸術の交流を通して友好を深め、次世代にその意義を残していくことを目的に発足。友好関係を結ぶだけでなく、民間レベルで市民同士が友好を深められるよう、文化人らが立ち上げ、言葉の壁を越えた交流を図るため、文化交流コンサートに決めたという。

この日、和歌山フロリダ会の会長兼理事の田原サヨ子さんが「フロリダともっと深く交流し、大人になってもずっと仲良くしてもらえれば」とあいさつ。オーランドハーモニックオーケストラによるシンフォニーストーリータイムコンサートでは、バイオリンとチェロの音色に合わせて読まれる『三匹の子豚』の映像も流され、園児らからは「楽しかった」という声が多く聞かれた。

鑑賞後は、園児らが感じた気持ちを絵で自由に表現。楽器や子豚、レンガの家など一人ひとりの感性が光る絵は、後日同州にも紹介されるという。

田原さんは「きょうの経験が子どもたちにとって将来きっと役に立つはず。やって良かった」と話し、同園の池永善弘園長も「子どもたちにとって初めての経験が、海外に目を向ける一助になればうれしい」と笑顔。

司会を務めた同会の秘書兼理事の能登左知さんは「子どもの豊かな心を育む音楽を届けてもらったフロリダに、今度はこちらから文化や芸術などを伝えられれば」と、今後企画する次回以降の交流に期待を込めた。今回の動画コンテンツは、より多くの子どもたちに鑑賞してもらえるよう、県内の教育機関を通じて周知を図るという。

音楽に乗せた物語を楽しむ園児ら

音楽に乗せた物語を楽しむ園児ら

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