紀伊国分寺知ろう 歴史民俗資料館で企画展
和歌山県紀の川市東国分の市歴史民俗資料館で28日まで、企画展「国分寺のあった風景」が開かれている。
同市東国分に、奈良時代に国ごとに造営された官寺である紀伊国分寺跡がある。国分寺があるのは全国でも60余りで、紀伊国分寺はかつての寺域の大部分が国指定史跡指定となり、整備されている。
同寺は、約1300年前の奈良時代に創建。聖武天皇が仏教の力で国の安定と繁栄を図ろうと、国分寺と国分尼寺を建立した。
平安時代の879年には火災により全ての堂塔が焼失。中世の末ごろには宗派を変え、根来寺の末寺になったが、1585年の羽柴秀吉の紀州攻めの際にも堂塔が全て焼失した。
紀伊国分寺は江戸時代に再興し、現在は本堂のみが残り歴史を今につないでいる。跡地は国指定史跡となっており、歴史公園として市民の憩いの場とされている。
展示では瓦を中心に約200点の考古資料が並ぶ。文様がさまざまである瓦から他の寺院などとのつながりや、時代の新旧が分かる展示となっている。
同館の担当者は「瓦を通じて紀伊国分寺の栄枯盛衰が見られます。地元にこんな所があるのかと知ってもらい、関心を持ってもらえれば」と話している。
午前9時から午後4時まで。入館無料。
問い合わせは同館(℡0736・79・3907)。
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