違反転用などパトロールで把握 和市農業委
雑草が生い茂った遊休農地や違反転用農地を把握しようと、和歌山市と市農業委員会は8月27日、一斉農地パトロールを実施し、農地利用最適化推進委員、農林水産課職員ら48人が参加した。
ことしで6回目。JAわかやま中央営農センター(同市栗栖)で行われた出発式では、市農業委員会の谷河績(いさお)会長が「本市の農業を取り巻く環境は厳しく、農業従事者の高齢化、受け手を必要とする遊休農地の増加など直面する問題が山積している。遊休農地の解消、違反転用の是正については重点的に取り組んでいきたい」とあいさつ。
委員らは市内の農地13地区に分かれ、現地調査を行った。
布引地区をパトロールし、遊休農地を見た農業委員の廣井伸多さんは「雑草が茂ると種が飛び、近隣の畑や住宅に迷惑が掛かるだけでなく火事の心配もある」と困惑の表情。
同委員会農地利用最適化推進委員の貴志年伸さんは「道路整備が進んでいない所は、大型の農機具や車が入ることができないため放置されているところが多い。土地の相続の問題などもあり、減らしていくには時間がかかる」と話した。
調査の結果を受け、所有者に適正な維持管理の依頼、今後の利用について意向調査をし、担い手をあっせんする他、違反転用農地の所有者に是正を求めていく。
同委員会ではこの日だけでなく年間を通じて調査を行っており、昨年度は1032件の土地を調査し、867件の農地利用意向調査を行っている。
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