歴史的勝利に大熱狂 サッカーW杯
日本代表の「ジャイアントキリング」に大熱狂――。サッカーのワールドカップ(W杯)カタール大会で、強豪のドイツを相手に日本が逆転勝利を収めた23日、和歌山市内でも社会人サッカークラブ・アルテリーヴォ和歌山のサポーター15人ほどがプロジェクターで試合を観戦し、侍ブルーの逆転劇を後押し。サポーターらは「ドーハの歓喜や」と喜びを分かち合った。
会場となった同市西浜の電器店「ナルデン」では、試合前にアルテリーヴォの海津英志監督が生解説。サッカー日本代表の森保一監督とは朝4時まで語り合った仲と明かし、試合の展望については、「前線でプレスをかける日本に対してボールを失った後に、すぐにボールを奪い返すドイツ独特のゲーゲンプレスに注目」と分析した。
均衡のまま迎えた前半33分にはPKを取られ先制を許すと、頭を抱えるサポーターも。それでも、日本代表がドイツの攻めをクリアするたびに、拍手や歓声を送った。
前半を終わった時点で0―1の劣勢に立たされた日本。海津監督は「クリアしたボールをドイツに拾われている」とし、「後半はFP三苫、堂安、浅野を投入してスピード力で逆転につなげてほしい」とエールを送った。西浜中学校2年の成瀨勇人さんは「ドイツの選手を挟み込んでプレスしてほしい」と後半に期待した。
後半30分、途中出場の堂安の同点ゴールが決まると、サポーターが総立ちで拍手。続く38分にはドイツの守護神・GKマヌエル・ノイアー主将に対して浅野が逆転のゴールを奪ってそのまま逃げ切り、勝利を決めると、サポーターたちは飛び上がって喜んだ。
観戦会に協力した同店の成瀨裕之社長(49)は「息の詰まる試合だった。寿命が縮まるかと思いました」と安堵(あんど)の表情を浮かべた。
試合後、海津監督は、「1対1のプレーで負けなかった遠藤が陰のMVP」と絶賛。「ドイツ戦の勝利を生かすためにも次のコスタリカ戦は勝って、スペイン戦では1、2位通過のつもりで突破してほしい」と期待を寄せた。
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