「院内助産」システム開設 日赤和歌山医療センター
「安心して出産を迎えて」 と話すスタッフ(左から田部長、 中尾看護師長)
日赤和歌山医療センター(和歌山市小松原通)産科病棟は今月、 助産師が中心となり、 助産院のような温かい家庭的な雰囲気の中で出産をサポートするシステム 「院内助産」 を開設した。 総合病院での 「院内助産」 は全国的にも少なく、 県内では同センターのみ。 出産スタイルのニーズが多様化する中、 同センターでの妊娠・出産の選択肢が一つ増えた。 中尾ひろみ看護師長は 「助産師が一人ひとりの思いに寄り添います。 安心して大切な出産を迎えてください」 と笑顔で話している。
同センター産科病棟には、29人(12日現在)の助産師がいる。 出産に対する社会的ニーズに応えるとともに、 助産師の専門性の発揮、 役割分担などチーム医療による勤務医の負担軽減を図ろうと開設に向けて取り組んできた。
妊娠22週目から、 今まで医師が行っていた役割を分担し、 医師の診察と交互に助産師が、 出産に向けての健康管理支援▽希望する出産スタイルへの助言▽分娩時の援助▽母子の安全と異常の早期発見などを行う。
助産師が介助できるのは正常な分娩のみで、 出産にリスクがある場合や妊娠中に異常が起こった時は中断し、 通常分娩と同様のケアや処置に変更する。 本人の意志で変更もできる。 出産は、陣痛から分娩(ぶんべん)、回復までを同じ部屋で過ごす 「LDR室」 を使用する。
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