芸術と花の「一期一会」 文協・総合美術展
2人一組の調和を楽しむ来場者
和歌山文化協会(楠山繁会長)が主催する第58回 「総合美術展」 が30日まで、 和歌山市民会館で開かれている。 会員の絵画、 工芸、 俳句など多彩な作品のテーマに合わせて華道部員が花を生け、 2人一組で一つの世界をつくる全国でも珍しい美術展。 70組の作品が一堂に展示されている。
楠山会長の能面 「猩々(しょうじょう)」 には、 中森慶甫さんが緋色のコチョウランや小菊を生け、 猩々(ヒトに似た想像上の生き物)の酔って踊り戯れるさまを表現。
清水達三さんの日本画 「黎明冨士」 や髙野澄子さんの創作刺しゅう 「夢」 の他、 仁坂吉伸知事と大橋建一市長、 世耕弘成参議院議員、 岸本周平衆院議員もそれぞれ昆虫標本や書 「信」、 水墨画 「威風堂々」、 書 「楽」 を出品。 その作品のテーマや雰囲気にぴったりの生け花が添えられている。
初日の27日は開会式とテープカットが行われ、 楠山会長は 「作品の心をよみ取って生けるお花の方は大変ですが、 これが一期一会。 心の通い合いです」 とあいさつ。 来賓の大江嘉幸市教育長は、 「想像する力、 考える力、 他者を理解する力は、 子どもたちに必要ですね」 と語り、 熱心に見入っていた。
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