片男波のアサリ販売へ 10年ぶり潮干狩りも
アサリの激減により2009年度以降採取を中止し、回復の努力が続けられてきた和歌山県和歌山市の片男波干潟で、生息数の増加が確認され、5月30日に和歌浦漁業協同組合青年部が収穫作業を行った。9月には10年ぶりの潮干狩りの試験実施も計画されている。
片男波干潟のアサリは貝毒やエイの食害などにより数が激減し、09年度から潮干狩りや採取を見合わせてきた。15年に食害防止ネットを張り、市と同漁協が県や水産研究・教育機構の協力を得て回復に取り組んできた。
ことし4月に市立和歌浦小学校の児童が参加した採取体験と生育調査では、昨年を大きく上回る収穫量となり、貝毒についても規制値を下回り、5月には安全宣言も出された。
青年部のメンバー9人は、ネットを張った5450平方㍍のうち75平方㍍のエリアで作業を実施。アサリは3㌢以上のものも収穫され、放流したアサリが成長していることや稚貝が繁殖できていることも分かった。
同漁協の横田邦雄副組合長理事(38)は「大きく育ってくれたと思う。まだ小さいアサリもあるので、これからの成長が楽しみ」と待望のアサリの回復を喜んでいた。
収穫したアサリは6月2、3、9、10の各日、午前10時から、和歌浦漁港おっとっと広場で販売する。価格は未定だが、200㌘500円程度を予定している。なくなり次第、販売終了となる。
干潟は現在、漁協関係者しか入ることができない。
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