消毒液の代替品に 中野BCが県にウォッカ寄贈
中野BC㈱(和歌山県海南市藤白、中野幸治代表取締役社長)は13日、自社商品のアルコール度数65度のウォッカ「富士白65」を県に寄贈した。
新型コロナウイルスの感染拡大で消毒用アルコールが不足する中、厚生労働省は60%以上のエタノールによる消毒にも一定の有効性があるとして、必要に応じて高濃度エタノールを含む製品を手指消毒に用いられるように利用を緩和。同社では消毒用アルコールの入手が難しくなったことから、従業員や家族向けに開発を始め、4月23日に販売を開始。県内外から問い合わせや注文が集中したことから、現在は製造ラインはフル稼働、従業員総出で生産しているという。
この日は2・7㍑の「富士白65」6本が入った10ケースが県庁南別館に運び込まれた。寄贈について中野社長は「酒を扱う飲食店や自分たちも苦境にある中、じっとしていても何も発展しないと思った。2・7㍑のボトルは大きいが、小分けして使ってもらったり、また飲んで楽しんでもらいたい」と話した。
県防災企画課の米田拓司副課長は「こうして支援をいただけるのはありがたい。10ケースもあるといろいろな使い方ができると思うので、不足しているところに届くように使い方を考えていきたい」と話した。
県では今後、医療機関や公共施設などで使用可能かどうかなどを含め、用途を検討していくという。
また、同社は同日和歌山市と市保健所にもウォッカを寄贈。14日には海南市にも届ける予定だという。
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