登校は「無理せず」 つらさ感じる子たちへ
新型コロナウイルスの影響による臨時休校が明け、学校に行くのを楽しみにしていた子どももいれば、学校に足が向かない子もいる。子どもや子育ての相談を受ける和歌山市子ども支援センター(北桶屋町)の髙木康子センター長と専門教育員の屋敷和也さんは「学校を休むことは、さぼりでなく登校への準備期間と捉えてもらいたい。『無理しなくていい』という言葉が子どもの安心にもなる」と話す。
屋敷さんによると学校に行きたくないという子どもには、休み明けに学校へ行くことをけだるく思うことと、学校生活への不安や心の傷があることと大きく2種類あるという。学校に行くのが「しんどい」と感じる子どもは生活リズムの乱れが原因であることが多いため、学校に行くことで解消されることもある。休憩時間や給食の話など、学校に行くのに前向きになれる声掛けと、学校であったことを喜んで共有することが大切という。
学校生活への不安、心の傷がある子どもには友人関係や家族といったさまざまな理由が絡み合っている場合があり、休校前から不登校気味だったことが多い。解決には時間がかかるケースが多いため、専門機関に相談し、支援することが必要としている。
一方で、臨時休校により学校に復帰できたという報告もある。感染予防のため人数を減らした分散登校や、授業時間の短縮が登校にチャレンジしやすい態勢になったとみている。登校できたことが自信になる一方、家族や教員、支援センターなどは、心身が疲れた子どもが安心できる場所をつくる必要があるという。
髙木センター長は「つらくなった時に心休める場所があることで、学校に通えるようになった子もいる。親も子どもも『困ったらセンターに行こう』と思ってもらえる場所になれば」と話している。
同センターでは学校や幼稚園に行きづらい、子育てに悩みがあるといった相談を受け付けている。問い合わせは同センター(℡073・402・7830)。
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