看護師8人感染 医大紀北分院でクラスター

和歌山県は9日、新たに県内で12人が新型コロナウイルスに感染したと発表した。このうち、8人は県立医科大学付属病院紀北分院(かつらぎ町)の看護師で、県は16例目のクラスター(感染者集団)と認定。県内の累計感染者は528人となった。9日午後1時時点で71人が入院している。

県によると、居住地別の感染者数は和歌山市3人、岩出保健所管内6人、海南保健所管内1人、橋本保健所管内2人。

和歌山市の感染者は90代医療法人役員の女性、30代会社員女性、70代無職女性。70代女性は、健康食品販売店「メリーマート」(本社=大阪府)がクラスターとなった岩出会場とは別の県内で開いたイベントに参加し、重症。90代女性は8日に感染が発表された60代男性の関係者で重症。

岩出保健所管内の感染者は50代女性2人、20代女性2人、40代女性2人。全員が県立医大紀北分院勤務の看護師で、橋本保健所管内の2人も同分院勤務の女性看護師。同分院は新規入院、外来などの新たな受け入れを9日から当面停止する。医師、看護師などの職員、入院患者、11月30日~12月8日に退院した人を検査する。会見した県福祉保健部の野㞍孝子技監は「今のところ院内感染の可能性が大だと思うが、引き続き調査を行っていく」と述べた。

海南保健所管内の感染者は和歌山市内の県立高校に通う高校生。同居家族2人はすでに陰性が確認されている。

 

12人の感染を発表する野㞍技監